「もしかして、自分だけが眩しく感じている?」
「音が大きすぎるのに、誰も気にしてない?」
「ニオイで気分が悪くなるのはどうして?」
という経験はありませんか?
それは感覚過敏が原因かもしれません。大学で心理学を専攻し、「え、私が発達障害では?」に行き着いた私リアの経験を通して「感覚過敏とはなんぞや」を説明します。
個人的に、一番困る発達障害の症状のひとつである”感覚過敏“。体験談を通して解説します。
感覚過敏とは?
感覚過敏は知覚過敏とも言われます。知覚(聴覚・視覚・触覚・味覚・嗅覚)への刺激を感じやすく、日常生活に支障をきたす程の状態のことです。
ASD(自閉症スペクトラム障害)に多いとされていますが、ADHDでも見られます。「発達障害だから感覚過敏がある」とは限りません。反対に「感覚過敏だから発達障害」ともいえない特性です。
厚生労働省のサイト:発達障害ナビポータルによると、
発達障害の方がもつ感覚の問題の多くは、音(聴覚)の問題です
発達障害ナビポータル(https://hattatsu.go.jp/notice/topic-kenkyu01/)
と述べつつも、
感覚の問題について、例を挙げて紹介しましたが、その現れ方は多種多様で個人差も大きく、人によって出方が大きく異なります。
発達障害ナビポータル(https://hattatsu.go.jp/notice/topic-kenkyu01/)
とのこと。
理解されにくさは、「個人によって異なるから」が原因かもしれませんね。ということで、一例として私の例を挙げます。「同じだ!」という人も多いかも?
感覚過敏の例(リアの経験談)
視覚過敏👁
- 光が眩しいと目が開けられない
- 白い紙だと眩しくて文字が見えない
- 蛍光灯の光が苦手
聴覚過敏👂
- 甲高い声は脳内に響く
- お店のBGMが大きいと疲れる
- 突発的な音が苦手(花火や運動会のピストルの音、車のクラクションが大の苦手)
嗅覚過敏👃
- 飲食店で気分が悪くなる
- マスクするとマスクのニオイが気になる
- とにかく鼻がいい
触覚過敏✋
- 服が肌に当たるのが気になる
- 肌触りによっては触れないものがある
- 服のタグなどが当たるのが苦手
感覚過敏は「過敏(感じやすい)」だけだと思われがちですが、「鈍麻(感じにくい)」という場合もあります。
私はほぼ過敏(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚)だけど、痛覚に関しては鈍麻。これは指定難病が原因かもしれませんが、とにかく痛覚はおそろしく鈍いです。
感覚過敏は治る?
感覚過敏は脳の特性であり、治ることは(ほぼ)ありません。心身共に健康的な状態の場合は感覚過敏が(若干は)目立たなくなることはあります。
感覚過敏は悪化することもあります。ストレスがかかっていたり、緊張状態が続いていたりすると、通常時よりも過敏になる傾向も。
治ることも、慣れることもありません。「努力したら光を眩しく感じなくなる!慣れたら眩しさも気にならないはず!」ということはあり得ませんので…「無理なものは無理」ということです。脳の特性ですから。
ちなみに発達障害ではない人も、聴覚過敏は自律神経の乱れによって出やすい症状なのだとか。「やたらうるさく感じる」「音に敏感になった」という場合は、自分のストレス度合いを気にした方がよさそうです。
敏感だからこそ分かるものもあるんです。秋の風の匂いとか、パンがそろそろ焼けそうな完成一歩前の匂いとか…悪いことばかりではないのかも(笑)
感覚過敏となかよくなるのが最善策
いや、できることなら疎遠になりたいだろうし、縁切寺でお願いしたいだろうけれど…うまーく付き合うことが最善策です。
私の工夫していることは、
- ノイズキャンセラー/イヤーマフをつける
- サングラスをつける
- (眼鏡をする場合は)カラーレンズ眼鏡をつける
- 静かで、逃避できる場所を知っておく
- 自分が使うパソコンやスマホの画面はナイトモードにする
- 自分が不快にならない服を着る
- (自宅の場合)ライトを光の色・明るさを調節できるものに変える
そしてなにより、ストレスをためないこと。感覚過敏が出てひどいときは「休めという合図ね、了解」と思うくらいに付き合いましょう。一生涯の友なので(不本意でしょうけれど)、嫌いにならないこと、感覚過敏な自分を許すことが大事です。
外での刺激は避けにくいものがほとんど。自衛で生き延びましょう
※個人の経験に基づくため、「絶対に正しい!」ということはありません。あくまで一例として、参考にしてください。
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